鋳物ホーロー鍋比較〜バーミキュラvsル・クルーゼ
鋳物ホーロー鍋と言えば、今もっとも有名で話題になっているのがバーミキュラとル・クルーゼですよね。
我が家でも鋳物ホーロー鍋を使いたいのですが、どっちを選んでいいのか悩ましく色々調べてみましたので、同じように鋳物ホーロー鍋を買おうと思っている方に参考になればと思い、バーミキュラとル・クルーゼの比較表を作ってみました。
比較したのは、バーミキュラのオーブンポットラウンドとル・クルーゼのココット・ロンドです。
バーミキュラ オーブンポットラウンド |
ル・クルーゼ ココット・ロンド |
|
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価格 (税抜) |
28,000円〜29,000円 | 22,000円 |
カラー | ナチュラルベージュストーンマットブラックパールピンクパールグリーンパールホワイトパールブラウンパールグレー | チェリーレッド ホワイト オレンジ シフォンピンク フルーツグリーン マットブラック クインスイエロー |
14cm | 11,000円〜 | 18,000円 |
16cm | なし | 22,000円 |
18cm | 22,000円〜 | 25,000円 |
20cm | なし | 30,000円 |
22cm | 28,000円〜 | 33,000円 |
24cm | なし | 37,000円 |
26cm | 34,000円〜 | なし |
標準 オプション |
ネーミングサービス リペア(再ホーローコーティング)サービス |
なし | 詳細 |
それぞれのブランドの生い立ちと特徴のご紹介
鋳物ホーロー鍋を選ぶためには、製品もさることながらそれぞれの「ブランド」自体を理解しておいたほうがいいですよね。ブランドを知ることは製品への愛着を沸かせるための近道です。
ということで、まずは、バーミキュラ、ル・クルーゼそれぞれのブランドについてお勉強して知識を深めてみましょう!
バーミキュラ / VERMICULAR
わがニッポンが誇る鋳物ホーロー鍋のバーミキュラです。Mada in Japanです。愛知トビーという会社が作ってます。この愛知トビー、もともとは下請けで鋳物や精密部品を作っていた会社です。
そんな会社が事業拡大のために開発したのがこの「バーミキュラ」という鋳物ホーロー鍋。2010年に発売されたバーミキュラは、売れに売れて(日本でですが)、生産能力が足らなくて予約待ち状態が続いています。
ル・クルーゼと比べてまだまだ知名度も低くて成長過程な感じがしますが、後から参入しただけあってそのスペックはル・クルーゼと並ぶ、いや、それ以上の実力を持っています。
ル・クルーゼ / LE CREUSET
対してル・クルーゼは、鋳物ホーロー鍋の超老舗かつ超有名ブランドですね。1925年の創業以来、このココット・ロンドばかり作り続けて、そのユーザーは全世界60か国で愛用されています。
ちなみに、1990年代には多角化を進めてきて、食器やフライパンやワイン関連の製品展開でファンを広げています。
ル・クルーゼのトレードカラーはオレンジ色で、これ以外にも見てるだけで元気が出るビタミンカラーのお鍋など、明るい色使いで皆様のハートをわしづかみです。
美しい色とデザインでキッチンをおしゃれに演出しますので、そのままテーブルウェアとしても使えますね。
それぞれのブランドの代表選手と特徴をご紹介
鋳物ホーロー鍋は、すべてに共通していえる特徴がありますね。簡単にいうとこの3つです。
なんでも作れる万能選手
あたりまえですが、なんでもできます。煮る、焼く、蒸す、揚げる、炊く、沸かす、茹でる、燻製、無水調理全部できます(一部、ものによります)。簡単に言っちゃうと、そのへんの専用鍋(すき焼き鍋とか、タジン鍋とか)をいろいろ揃えるより、鋳物ホーロー鍋ひとつでいいんじゃないの?ってことになっちゃうんですよね。。。
素材おいしくする魔術師
鉄の熱伝導率がとても高く、また、熱容量(鍋が熱をためる力)が高いので、鍋全体が温まってから素材に熱を伝えます。どういうことかといいますと、フライパンみたいに素材を局部的に加熱することがないんです。お鍋全体から、お鍋に貯めた熱を、素材に対して全体にムラなく熱を伝えることができるんです。
お財布にやさしい
弱火でじゅうぶん調理出来ますので強火にする必要はありません。とても経済的です。というか、鋳物ホーロー鍋、強火は厳禁です。(焦げ付きます)。加えて、厚い鋳鉄で保温性(というか蓄熱性)が高いため、火を止めてからも余熱で調理できます。食卓に出しても鍋が温かさを長く保てるんです。まぁ、鍋自体はとっても高いんですけど。。。
バーミキュラのオーブンポットラウンド
なんといってもフタ
バーミキュラは後から参入しただけあって、とっても研究されてます。他社に勝つために考え出した3つのマストアイテムがあるんです。その1つがフタです。この重たいフタこそが無水調理のための1つめのマストアイテム。フタについては、他社はつまみだけですが、バーミキュラだけは、つまみも取っ手もあるんですよ!
なんといっても密閉性
次に必要なマストアイテムが、鍋とフタの接合部。密閉性を高めようとすると、蓋をかぶせただけじゃ無理なんですよね。バーミキュラはの鍋とフタはテーパー状にはまるようになっていて、その表面粗さ加工は1000分の1ミリだとか。平らなものですら難しいのに、円形でテーパーでこの加工は、やりすぎ?
底面のリブ加工
バーミキュラの底って、グリルパンのように凸凹があるんです。ストウブのエマイユ加工どころじゃなく、鋳物そのものを作る段階で凹凸の型を転写してます。その理由は簡単で、素材と鍋の接触面積を小さくすることで焦げ付きを防ぐってことです。ただ、これは焦げ付き防止目的というよりも加熱方法そのものに対する哲学なんですって。素材に底から熱を伝えるんじゃなくて、対流熱(水や空気や水蒸気)と、輻射熱(鍋全体から素材への)で加熱してあげたい、っていう思いがあるのだそうです。
ル・クルーゼのココット・ロンド
料理が冷めにくいポットカバー
保温性に優れているので、料理が冷めにくく、温かいまま召し上がれます。ル・クルーゼはそのためにわざわざ「ポットカバー」なるアクセサリも販売しているんですよ。新聞紙やタオルで鍋を包むんじゃなくて、カバーまでル・クルーゼって。。。こういうところがル・クルーゼのいいところですね!
臭いがつかない
内側は、ホーローのつるつるのガラス質の表面処理です(ル・クルーゼはエナメル質)。これ、耐化学性が強いです。どういうことかといいますとホーローのレモンやワインなどの酸味にも強く、繰り返し使用しても臭いが染みつくことがありません。ジャムを作るときにときどき「ホーロー鍋」指定されてたりしますよね。あれ、酸に鍋が負けないために、このガラス質の耐化学性を指定しているってことです(もちろんガラス鍋でもOKです)。
美しいデザイン
ル・クルーゼのいいところはやっぱりその色とデザインですよねー。ストウブと違って色展開も多く、また、ビタミンカラーに代表される明るい色使いがたまらないです。これは、キッチンだけで使うのもったいないですよね。ってことで、そのままテーブルウェアとしても使いましょう!保温性も抜群ですので。